ハノイからひと足のばして伝統の工芸村へ
ベトナムの首都、ハノイの郊外には、長い年月をかけて受け継いできた職人たちの技が光る工芸村が点在しています。伝統の手仕事を間近に見て、時には体験し、歴史が息づく逸品にふれるひととき。ハノイから日帰りで訪ねることができる職人の村をご紹介します。
バッチャン

ハノイ中心部から東南へ車で約40分。ホン川のほとりに広がるバッチャンは、700年以上の歴史をもつ陶芸の村です。今も村の多くの人々が陶器づくりに携わり、陶器専門店や工房が点在しています。
専門店には、赤や青でトンボや蓮、菊などの伝統柄を描いた器をはじめ、カップ&ソーサーやプレート、箸置き、コーヒーフィルター付きマグカップといったベトナムらしい品々がずらり。素朴な日用品から作家ものまで幅広く、見て歩くだけでも心が弾みます。専門店が集まった陶器市場に足を運んでみるのもおすすめです。
工房では成形や絵付けの様子を間近に見学でき、職人の手仕事の確かさを実感。さらにバッチャン陶芸博物館に足を運べば、村が歩んできた歴史や技の変遷を、展示を通して知ることができ、散策はいっそう奥行きのあるものになります。




ヴァンフック村

機織り機の「ガタン、ガタン」という音が心地よく響くヴァンフック村。ハノイ中心部から南西約10kmにあるこの村は、王朝時代に王室へ献上する絹を織っていたことで知られる、由緒あるシルクの里です。王朝の終焉とともに一時は衰退しますが、村人たちの手で復興。国際展示会で高く評価されたことをきっかけに、その名は世界へと広まりました。
通りにはシルク生地やワンピース、スカーフなどを扱う専門店が並び、手ごろな価格で選ぶ楽しさも魅力。工房では機織りや撚糸の様子を見学でき、繊細な職人技に触れることができます。メトロ2A号線でアクセスでき、中心部から気軽に訪ねられるのもうれしいところです。


クアンフーカウ村

ハノイから南へ約35km、田園風景の中にたたずむクアンフーカウ村は、100年以上にわたり線香づくりを受け継いできた村です。近年は、色とりどりの線香の束が広がる光景が話題になっています。赤やピンク、黄色の束が幾何学模様のように並ぶ様子は圧巻で、上から見下ろせばまるで花が咲いたかのような一枚に。
フォトスポットにはノンラーなどの小道具や撮影台も用意され、思い思いの構図で撮影を楽しめます。周辺には線香の製造工場が点在。竹を割る作業や香料を塗る工程も見学でき、伝統の手仕事にも触れられます。






