ASEANへのやさしい旅50
ーベトナム編ー

ASEANへのやさしい旅 50 について

 

日本ASEAN友好協力50周年を記念して、 ASEANへのやさしい旅 50のアイデアをご提案します。政府観光局のご協力をもとに、東南アジアの「やさしい」コンテンツを、「知る・感じる」「遊ぶ」「泊まる」「食べる」「買う」などのカテゴリーに分けてまとめました。ASEANの魅力を新たな視点で発掘してください。

 

2024.03.19

知る・感じる/美しい棚田が広がる絶景と少数民族に出合える桃源郷「サパ村」

首都ハノイから北西へ約300km、標高1600mの山岳地帯にあるサパ村は、夏でも涼しい高原リゾートとして愛されています。

澄み渡る青空と緑深い山々のコントラスト、その麓には見渡す限りのライステラスと迫力のある渓谷が広がり、桃源郷のような絶景が出迎えます。青々とした緑が生い茂る初夏、稲穂が黄金色に染まる秋、純白の雪に包まれる冬、と季節ごとに風情が異なり、朝もやがかかる早朝も雲の上の別世界に迷い込んだように幻想的。

そんな風光明媚な自然に包まれて暮らす少数民族の村も多く点在し、昔ながらののどかな暮らしに触れたり、標高3000mを超えるインドシナ最高峰のファンシーパン山で大パノラマを堪能するのもオススメです。

●やさしいポイント●

持続可能な暮らし、ベトナムの自然・文化を感じる
 
ベトナムの原風景に包まれるサパ周辺には、赤ザオ族、黒モン族、花モン族といった少数民族が暮らす村が点在し、昔ながらの素朴な暮らしが営まれています。村人たちは芸術的な刺繍が施された民族衣装を纏い、それも民族ごとに異なる伝統技法でオリジナリティ溢れるデザインが光ります。高原地帯ならではの豊かな食材を使った、サパの郷土料理も楽しめます。

遊ぶ/海の美しさと豊かさはベトナム一と称される「チャム島」

©Vietnam National Administration of  Tourism
©Vietnam National Administration of Tourism

ホイアンから日帰りで行ける、南シナ海の至宝チャム島。ここは8つの島々からなるチャム諸島の一部で、手付かずの原生林と麗しきコバルトブルーの海、そこに息づく豊かな生態系が広がっています。ベトナムの国立景勝地としても知られる極上ビーチでのんびり過ごすのはもちろん、ここはベトナム屈指のシュノーケリング&ダイビングスポットとしても人気。高い透明度と華やかなサンゴ礁にうっとりしながら、色とりどりのトロピカルフィッシュと戯れ、遊び疲れたらフレッシュな南国フルーツを頬張りながらひと休み。島の恵みや採れたてシーフードを使ったグルメもぜひ楽しんで。

●やさしいポイント●

生物圏保護区で海の美しさと多様性に触れる
 
クラオチャム海洋公園に属しているチャム島は、ベトナム海域で初めて発見されたサンゴ種や絶滅危惧種も生息する海。その希少性と保護体制が整った環境として、2009年にユネスコの生物圏保護区に指定されました。島では企業や政府が積極的に環境保全に取り組み、使い捨てプラスチックの削減などにも配慮しています。

泊まる/緑豊かな水田と伝統文化の融合に癒される「マイチャウ・エコロッジ」

©Mai Chau Ecolodge
©Mai Chau Ecolodge

緑深い山々と、美しい水田のパッチワーク、伝統的な高床式家屋に暮らす少数農耕民族に惹かれて、多くの旅人が訪れるマイチャウ。

©Mai Chau Ecolodge
©Mai Chau Ecolodge

そんなマイチャウで最も格式高いと称されるこのエコホテルは、伝統文化に根ざした高床式のロッジが田園に溶け込むように佇み、環境負荷の低減もさまざま配慮されています。

©Mai Chau Ecolodge
©Mai Chau Ecolodge

伝統的なハーブ療法やマッサージに癒されるスパ、少数民族に伝わる楽器で奏でる伝統音楽ショーにも定評あり。ベトナムならではの美しい田園風景と温かなホスピタリティに包まれて、心癒される滞在を。

●やさしいポイント●

ベトナム伝統家屋にステイ、環境配慮と地域雇用に貢献
 
伝統的な高床式ロッジでは、環境負荷を抑えるために太陽光発電のグリーンエネルギーが使われ、大幅なプラスチックの削減にも取り組まれています。レストランでは地元の恵みとともに、自家菜園で採れた新鮮野菜や有機ハーブをふんだんに使ったベトナム伝統料理をおもてなし。スタッフの約90%は地元の村人を採用し、地域雇用にも貢献しています。
マイチャウ・エコロッジ Mai Chau Ecolodge

食べる/「コト・ヴィラ」ごはんは、旅人としてできるベトナムへの恩返し

©KOTO Villa
©KOTO Villa

活気に満ちたハノイ・タイホー地区にあり、青少年支援団体KOTOが運営するレストラン。KOTOとは「Know One, Teach One」の略で、1999年の創業以来20年以上、恵まれない子供たちや危険に晒されている若者たちのために、職業訓練の場を提供しています。

©KOTO Villa
©KOTO Villa

メニューはソウルフルで香り高いベトナム料理からアメリカやオーストラリア料理まで幅広く、「どのメニューも美味しい!」とリピーターも太鼓判。

©KOTO Villa
©KOTO Villa

研修スタッフの真摯な対応と清潔感のある店内は、社会的意義を忘れるほどリラックスした雰囲気で、ベトナムならではの多彩な食文化を楽しめます。

●やさしいポイント●
 
会問題の解決と平等性、食文化の継承に貢献
 
近代化が進むベトナムでは、貧富の差が社会問題の一つで、ここで働くスタッフもかつては孤児やストリートチルドレン、暴力や虐待を受けた被害者など、社会的に不利な立場にいた若者たち。そうした社会的弱者が安全に、安定した仕事に就けるよう、ここでは料理や接客といった職業訓練を無償で提供。卒業生はベトナム全土の一流レストランやホテルに勤務したり、自分でカフェやレストランを開くなど、活躍の場をさまざまに広げています。

買う/王道の伝統スタイルからオーガニックなこだわり豆まで揃う「ベトナムコーヒー」

©Vietnam National Administration of Tourism
©Vietnam National Administration of Tourism

ベトナムにはコーヒー文化が深く根付き、深煎り豆を「カフェ・フィン」と呼ばれるステンレス製フィルターで、時間をかけてドリップするのがベトナム式。他にはない苦味と香ばしさ、まろやかなコクが特徴で、現地ではミルクではなく練乳をたっぷり入れて、デザートのように濃厚な甘みを楽しむのが伝統スタイルです。

©Vietnam National Administration of Tourism
©Vietnam National Administration of Tourism

コーヒー豆の生産量もブラジルに次いで第2位を誇り、苦味と渋みが強いロブスタ種が広く栽培されています。最近はオーガニックコーヒーもトレンドで、無農薬ファームや販売店も急増中。街歩きで立ち寄ったカフェやお店でぜひ、お気に入りのベトナムコーヒーを見つけてみて。

●やさしいポイント●
 
オーガニック栽培の普及、コーヒー文化に触れる
 
コーヒー栽培の背景には森林伐採や有害化学物質の乱用、児童労働といった問題も多いなか、近年は高品質で持続可能なベトナムコーヒーを生産するオーガニック農園も増えています。環境・生産者・消費者にやさしい栽培方法にこだわり、農園によっては自然農法やコーヒー栽培を学べるファームステイも。せっかくならサステナブルなコーヒー豆を選んで、ベトナムのオーガニック農家さんを応援するのもオススメです。

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