火山とカルデラ湖が広がる
絶景のキンタマーニ高原を訪ねる
バリ島で一番の景勝地ともいわれるキンタマーニ高原。バリ島北東部に位置する標高1500mの高原地帯で、避暑地としても人気です。
周辺には世界遺産にも登録されているバトゥール湖や、バリ・ヒンドゥー教の寺院などスピリチュアルな見どころも満載。ビーチリゾートのイメージが強いバリ島で、雄大な大地の恵みと神々の存在を身近に感じる旅に出ましょう。
バトゥール山
巨大なカルデラを持つ標高1717mの活火山で、1917年と1926年の二度にわたって大噴火を起こし、噴火による地震はバリ島全体に大きな被害をもたらしました。
現在は涼しい気候を活かして、日の出トレッキングやサイクリングなどのアクティビティ体験も充実しています。
バトゥール湖
バトゥール山の噴火活動によってできたカルデラ湖で、バリ島で一番の大きさを誇ることから「バリの水がめ」とも呼ばれています。2012年には「バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム」の構成遺産として世界文化遺産にも登録されています。水の女神が住むという伝説があり、バトゥール山とアバン山に挟まれるように広がっています。
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
バトゥール湖の周辺には寺院が点在しており、スピリチュアルスポットとしても注目されています。「ウルン・ダヌ・バトゥール寺院」はバトゥール湖の守り神、ウルン・ダヌ女神を祀る寺院です。「ウルン」は先、「ダヌ」は湖を意味し、かつてはバトゥール湖の畔に位置していました。二度大噴火を起こしたバトゥール山の被害から奇跡的に逃れたことで島民の信仰を集め、現在は災害から保護するためバトゥール山の外輪山の上に移されています。また、2012年にはバトゥール湖などと合わせて世界文化遺産にも登録。寺院からはバトゥール湖の景色を一望でき、その圧巻の美しさは必見です。
特産品 コーヒー豆
キンタマーニ高原はインドネシアを代表するコーヒー豆の産地のひとつとしても有名です。火山灰の土壌は有機物を多く含むためコーヒー豆の栽培に適しており、エリア一帯には多くのコーヒー農園があります。標高1000m以上の山岳地帯での栽培が適しているとされる、高品質なアラビカ種のコーヒー豆が生産されています。
バトゥール山の外輪山の上に位置するペネロカン地区には、地元産のコーヒーと目の前に広がる絶景を楽しめるカフェが点在しています。
ひと足のばして 総本山ブサキ寺院へ
キンタマーニ高原から南東へ車で約40分、アグン山の南斜面に立つバリ・ヒンドゥー教の総本山「ブサキ寺院」へ。ヒンドゥー教三神が祀られている3つの寺院をはじめ、大小30もの寺院によって構成される複合寺院です。各寺院はそれぞれが独自に宗教行事を行うため、一年中オダラン(祭礼)が続きます。
本殿の「プナタラン・アグン寺院」はシヴァ神を祀る中心的な寺院です。寺院へ向かう割れ門の前には大きな階段があります。本殿を中心にして南西には、ブラフマー神を祀る「キドゥリン・クレテッ寺院」、北西にはヴィシュヌ神を祀る「バトゥ・マデッ寺院」があります。
寺院を訪ねる際は男女ともにバリ・ヒンドゥー教の正装である、サロン(腰巻)とスレンダン(腰帯)の着用が必要です。生理中の女性は境内に入ることができないので注意しましょう。