絶対に外せない!本場のタイ料理2
【サラダ&肉料理&シーフード】
東南アジア料理のなかでも世界中で親しまれているタイ料理。「辛い!」というイメージが先行しがちですが、辛味・酸味・甘味・塩味といった複数の味をかけ合わせ、ハーブやスパイスを巧みに使って奥深い料理に仕上げているのが特徴です。
ここでは、本場でぜひ味わってほしいタイ料理の定番メニューをジャンル別に紹介します。
<サラダ>
タイのサラダは「ヤム」の名がつくものが多く、ヤムは「和える、混ぜる」という意味。その名の通りさまざまな素材をドレッシングとよく和えて仕上げるのが特徴です。ドレッシングの基本となるのは、ナンプラー(魚醤)、ヤシ砂糖、ライムの一種であるマナオ、トウガラシの4つで、塩・甘・酸・辛の4つの味がしっかり入っています。
ヤムウンセン
春雨(ウンセン)のサラダで、茹でたエビやイカ、玉ねぎスライスが入ります。サラダですが、春雨が温かいうちに食べた方が香りが立って美味しくいただけます。
春雨の代わりにインスタントラーメンを使ったヤムママー(ママーはインスタント麺の有名ブランド)も定番で、おやつとして人気があります。
ヤムマクア
ナス(マクア)のヤムで、丸ごと焼いたナスの皮を取り、トロトロで香ばしい中身を使います。ナスの甘みと酸っぱくて辛い調味料の相性が抜群です。
ソムタム
まだ熟していない青いパパイヤのサラダで、ソムは「酸っぱい」(=青パパイヤ)、タムは「つく」を意味します。千切りにした青パパイヤを調味料と一緒に壷のような素焼きの器に入れ、木の棒でトントンとついて味をなじませることが名前の由来です。
タイ東北部のイサーン地方やラオスの郷土料理で、旨味とコクを出すために本場では発酵させた魚や沢ガニを用いたものが人気ですが、初めての場合は、干しエビやピーナッツを加えたソムタム・タイ(タイ風ソムタム)が食べやすくおすすめです。
ラープ
挽き肉のサラダのことで、イサーン地方やラオスの名物です。肉は鶏、豚、牛、アヒルとなんでもありで、ほぐした川魚を使うこともあります。挽き肉に炒った米をすりつぶした米粉を和えるのがポイントで、添えられた生キャベツやもち米と一緒に味わいます。
「ラープ」の名前の由来は定かではありませんが、「幸運」という言葉も同じラープという発音のため、縁起がいい食べ物とされています。
<肉料理>
多国籍、多民族の人々が暮らすタイでは、宗教的な食のルールに沿った料理もありますが、大多数を占める仏教徒の人々の間では、日本と同様にさまざまな種類の肉料理が楽しまれています。もっとも一般的なのは鶏肉と豚肉で、やはりハーブやスパイスを巧みに使ったメニューが揃います。
ガイヤーン
ガイ(鶏)、ヤーン(焼く)の名の通り、焼き鳥のことです。生の鶏肉をタイならではの4つの味が溶け込んだタレに漬け、炭火で香ばしく焼きあげます。姿のまま焼いてからぶつ切りにして提供するスタイルで、日本のようにひと口大の肉を串に刺して焼いたものは、「サテ」というマレー系の別の料理として知られています。
ガイホーバイトーイ
鶏肉をパンダンの葉(バイトーイ)で包んだ(ホー)料理です。調理法は素揚げで、葉で包むことで肉が硬くならず、さらにパンダンの葉の独特の甘い香りがつくのがポイントです。
コームーヤーン
柔らかく脂がのった豚ののど肉(コームー)のグリル。イサーン地方の名物で、辛いタレにつけてもち米と一緒に食べたり、冷たいビールのおつまみにもよく合います。