絶対に外せない!本場のタイ料理
【スープ&カレー】

東南アジア料理の中でも、世界中で親しまれているタイ料理。「辛い!」というイメージが先行しがちですが、辛味・酸味・甘味・塩味といった複数の味をかけ合わせ、ハーブやスパイスを巧みに使って奥深い料理に仕上げているのが特徴です。

ここでは、本場でぜひ味わってほしいタイ料理の定番メニューをジャンル別に紹介します。

 

 

2021.03.29

<スープ>

タイのスープ料理は、ハーブやスパイスを利かせた複雑な味わいと豊かな香りが特徴。タイ語で「煮る」を意味する「トム」が料理名に付くものがほとんどですが、外来語の「スップ」で呼ばれるものもあります。そのまま飲むというよりは、具と汁をご飯と一緒にいただくのが基本なので、味も辛さもしっかりしています。

また、スープには味や香りづけに用いるハーブやスパイス類がそのまま入った状態で供されますが、レモングラスやトウガラシなどは基本的に食べないものなので注意してください。

トムヤムクン

世界三大スープのひとつに挙げられる、タイ料理を代表するエビのスープ。辛味、酸味、甘味が調和した香り高いトムヤムスープに、濃厚なエビ(クン)の旨みが溶け込み、やみつきになる美味しさです。具材のエビは海エビと川エビがあり、ミソたっぷりの大きな川エビがより濃厚なコクが出て 美味しいといわれています。ほかにフクロ茸が入るのが定番です。

またトムヤムスープには大きく2つのタイプがあり、ココナッツミルクやエバミルク(無糖練乳)を入れて濃厚かつクリーミーに仕上げた「ナムコン」、あっさりクリアなスープの「ナムサイ」に分かれます。外国人にはナムコンが人気ですが、地元ではこってりした料理が多い場合にはナムサイを選ぶなど、他の料理とのバランスを考慮して選んでいるようです。

その他のバリエーションとして、エビだけでなくイカやカニなど海の幸をふんだんに使ったトムヤムタレー(海のトムヤム)もおすすめです。

トムヤムクン Tom Yum Kung

トムカーガイ

カーというショウガの一種とガイ(鶏肉)のスープで、ココナッツミルクをたっぷり使った白いスープが特徴です。しっかりスパイスが利いていますが、比較的マイルドな味わいが外国人にも人気です。

豚肉(ムー)を使ったトムカームー、海鮮のトムカータレー、豆腐のトムカータウフーなどもあります。

トムカーガイ Tom Kha Kai

 

 

<タイカレー>

タイカレーはタイ語で「ゲーン」とよばれる料理のカテゴリーに入りますが、ゲーン自体は「水を使って調理した汁気のある料理」のことをいいます。さまざまなスパイスを潰して調合した「ゲーン・クルーン」というペーストを作るのが特徴で、このペーストを日本でいうカレールーのように味の基本としています。

ゲーンキオワーン

青トウガラシなど緑系のスパイスを多く用いたペーストで作るグリーンカレー。「キオ」は緑、「ワーン」は甘いという意味で、ココナッツミルクやヤシ砂糖の甘味が特徴ですが、トウガラシの辛さもしっかり際立っています。具材は鶏の胸肉と丸ナス、赤ピーマンなどの野菜類が入るのが定番。豚肉や魚介類のものも一般的です。

ゲーンキオワーン Gaeng Kiew Waan

ゲーンペット

「辛いゲーン」という意味のレッドカレー。ペーストに完熟して真っ赤になった小粒で非常に辛いトウガラシ、プリック・キーヌーを使います。具材は鶏、豚、牛なんでも合いますが、ローストダックのゲーンペット・ペットヤーンが有名です。

ゲーンペット Gaeng Pet

ゲーンカリー

ターメリック(ウコン)  を主体にしたイエローカレーのことで、タイ語の意味は「カレー味のゲーン」となります。日本のカレーに近い味ですが、とろみは付けず、ミルクやクリームを入れてまろやかに仕上げます。具材は肉、魚介などさまざまで、ご飯はもちろん、素麺に似た米麺のカノムチーンとも食べます。

ゲーンカリー Gaeng Karee

ゲーンマッサマン

マッサマンは「ムスリム(イスラム教徒)」という意味で、かつてイスラム教国の食文化の影響を受けて生まれたといわれ、現在もイスラム教徒が多く暮らすタイ南部が本場の料理です。

ペーストにピーナッツやカシューナッツを用いて、やや甘味のあるマイルドな味わいが特徴で、鶏肉や牛肉のほか、羊肉もよく使われています。宗教的に禁じられている豚肉は使わないのが基本ですが、南部以外の地域ではたまに使われています。

米国の某旅行サイトが企画した「世界で最も美味しい料理」のランキングで世界1位に選ばれたことで一躍有名になり、地元のタイ人よりも外国人に人気のメニューといえます。

ゲーンマッサマン Gaeng Matsaman
タイ
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