最後の王朝が栄えた古都!
マンダレーの名所10選
ミャンマー最後の王朝が置かれた古都、マンダレー。整然と区画された町のなかには、荘厳かつ華やかなパゴダや僧院が点在しており、かつての栄華を彷彿とさせます。国内第2の都市をめぐり、王都の面影を探してみましょう。
マンダレー及び周辺地域の入域料
マンダレーでは入域料1万Kの支払いが必要です。旧王宮などでパスポートを提示して料金を支払い、カードを受け取ります。パゴダや僧院は基本的に無料で、入場は1回のみ。アマラプラでも利用できます。ザガインでは別途、入域料5000Kが必要になります。
マンダレー・ヒル
旧王宮の北側にぽっこりと隆起した、標高約230mの丘。木々が生い茂る山全体が聖地とされており、麓から山頂にかけて数多くのパゴダや仏像が立ち並んでいます。山頂にはマンダレー最古といわれるパゴダがあり、テラスからは市街一帯とエーヤワディー川を一望できます。特に川の向こうに日が沈む夕暮れ時がおすすめ。
チャウットーヂー・パゴダ
マンダレー・ヒルの麓にある寺院。マンダレーに王都を築いたミンドン王によって、19世紀中頃に開眼されました。本堂に鎮座する石仏は、マンダレーの約30km北にあるサジン山から採掘した大理石の一枚岩で造られており、つややかな質感が特徴的。その重さは約900tにもなります。
クトードー・パゴダ
マンダレー・ヒルの東側、黄金のパゴダを中心に729もの小仏塔が境内を埋め尽くすように並び立っています。白亜の仏塔と青空のコントラストが美しく、撮影スポットとしても人気。それぞれの仏塔の中には経典を刻んだ石板が1枚ずつ収められています。
シュエナンドー僧院
かつては王宮の一画にあり、ミンドン王やその夫人もたびたび足を運んだという木造の僧院。ミンドン王の亡きあと、息子のティーボー王が建物を解体して現在の場所に寄進しました。コンバウン朝時代の数少ない遺構であり、外壁から内部まで施された繊細な彫刻には目を奪われます。
旧王宮
1861年にミンドン王によって建造された、コンバウン朝の王宮。完成からわずか24年後にマンダレーはイギリスの占領下となり、その後ミャンマーから王朝が消滅したため、このコンバウン朝が最後の王朝となりました。第2次世界大戦の戦火によって焼失しますが、1990年に一部が再建。謁見の間や寝室などは外国人にも公開されており、その壮麗さはかつての華やかな王都の姿が目に浮かぶようです。
マハムニ・パゴダ
マンダレーで最大規模のパゴダで、本尊は高さ4mのマハムニ仏。金箔が厚く張り付けられて黄金に輝くマハムニ仏の姿は、ミャンマーの人々の深い信仰心の証。参拝者は階段で仏像の脇に上がり、金箔を張りながらお祈りを捧げるのです。女人禁制のため、女性は外から参拝します。
境内で見られる6体の青銅像は、かつてカンボジアのアンコール・ワットに置かれていたもの。自身の体の具合が悪い部分と同じ場所をなでると症状が改善すると伝えられています。
シュエインビン僧院
1895年に中国の裕福なヒスイ職人が寄進した僧院で、総チーク造りの建物は創建時の姿を留めています。屋根の突起部や欄干に施された精巧な彫刻など、あらゆるところで見事な建築様式を目にすることができ、大理石がはられた床下も見学可能。雨風にさらされながらも100年以上変わらずあり続ける荘厳な建物は、一見の価値があります。
ゼーヂョー・マーケット
100年以上の歴史をもつ、マンダレー最大のマーケット。巨大なビルの中に商店が所狭しと並んでおり、各業種ごとにブロック別でざっくりと分かれています。色鮮やかなロンジーやシャンバッグ、日用品、文房具などあらゆるものが揃い、見て歩くだけで日常の活気にふれられます。
― ひと足のばして ―
アマラプラ
マンダレー周辺には、18~19世紀にかけて何度も遷都が行われた歴史があります。マンダレーから南へ約10kmにあるアマラプラもそのひとつ。パーリ語で“永遠の都”を意味するこの町は2度にわたって王都となり、繁栄しました。現在、かつての都の面影はほとんど残っておらず、タウンタマン湖とエーヤワディー川にはさまれた穏やかで素朴な風景が広がっています。1000人以上の僧侶が暮らす国内最大規模の僧院や160年以上前の木造橋などが主な見どころになります。
ザガイン
マンダレーから南西へ約30kmの地にあるザガインは、バガン王朝滅亡後の14世紀にシャン族の王都が置かれた町。郊外のザガイン・ヒルには150を超える大小さまざまなパゴダや寺院が建てられており、仏教修行の中心地とされています。また、エーヤワディー川に架かるインワ鉄橋からは、緑濃い丘の上に白亜の仏塔が林立するザガインならではの風景を眺めることができます。