思わず息をのむ美しさ
クアラルンプール観光で訪れたい
人気モスク2選

古くから海の交通の要所として栄えたマラッカ海峡。かつて訪れたムスリム商人の影響でイスラム化が進んだマレーシアは、現在、宗教の自由を認めつつ、イスラム教を国教にしています。祈りの場であるモスクは、全土に6,500軒以上。人々の暮らしに深く根付いた無数のモスクのなかで、圧倒的な建築美と色彩で人気を誇るのが、クアラルンプール近郊に立つ2つのモスクです。

2026.02.03

モスクはどんなところ?

モスクはイスラム教徒の礼拝の場です。また、地域のコミュニティの場としての役割もあり、結婚式や講習会、ラマダン明けの夕食会なども行われています。

マレーシアのモスクは、非イスラム教徒も訪れることができ、礼拝の時間でなければ、内部の見学も可能です。ただ服装には注意が必要で、女性は頭にスカーフを巻き、足元まで隠れるローブをまとわなければいけません。男性も、短パンの場合は、ローブをまとって中に入りましょう。観光客がよく訪れるモスクでは、入口でレンタルが可能です。

淡いピンク色で彩られたプトラ・モスク

二大モスクのひとつプトラ・モスク。湖畔に立ち、ピンクモスクという通称で親しまれている
二大モスクのひとつプトラ・モスク。湖畔に立ち、ピンクモスクという通称で親しまれている

クアラルンプール中心から車で約1時間、行政都市プトラジャヤにあるモスクです。外壁から内装までピンクを基調とした色づかいで、湖に映る姿はまるでおとぎの国の宮殿。ピンク色は塗装ではなく、天然の花こう岩の色で、上品でやわらかな印象です。

礼拝堂内部のドーム天井。ピンク色の単色使いで、永遠を意味する幾何学模様が描かれている
礼拝堂内部のドーム天井。ピンク色の単色使いで、永遠を意味する幾何学模様が描かれている
内部は靴を脱いで歩く。大理石のひんやりした感触が心地いい
内部は靴を脱いで歩く。大理石のひんやりした感触が心地いい
観光客は無料でフード付きのローブを借りることができる。写真撮影も可能
観光客は無料でフード付きのローブを借りることができる。写真撮影も可能

プトラジャヤは自然保護の考えにもとづき、全体面積の約40%を公園と湖が占めています。中央に湖があり、それを囲むように、首相官邸や国会議事堂など行政機関が建ち並んでいます。

エメラルドグリーンのドームをもつ建物は首相官邸。ムガール様式のモダンなイスラム建築を取り入れている
エメラルドグリーンのドームをもつ建物は首相官邸。ムガール様式のモダンなイスラム建築を取り入れている

ピンクモスク見学に加えて、プトラジャヤ湖を一周するクルーズもおすすめです。ピンクモスク近くに乗り場があり、船の上からピンクモスクや首相官邸などフォトジェニックな建物を見ることができます。

プトラ・モスク(ピンク・モスク) Putra Mosque (Pink Mosque)
クアラルンプール中心地から車で約1時間、またはKLIAエクスプレス・プトラジャヤ駅からタクシーで約15分

青と白のコントラストが美しいモスク

ブルーモスクと呼ばれる人気のモスクで、セランゴール州の州立モスク
ブルーモスクと呼ばれる人気のモスクで、セランゴール州の州立モスク

青いドーム、青いミナレットをもつ通称ブルーモスク。世界で4番目の規模を誇るマレーシア最大級のモスクで、礼拝堂は最大で約2万4,000人の収容が可能です。

青と白のジグザグ模様に彩られた4本のミナレットが、丸いドームを囲んでいます。ミナレットとは、礼拝の時間を呼びかけるアザーンが行われる尖塔のことで、ブルーモスクのミナレットは142メートルを超える高さがあります。

ミナレットの垂直方向は人間と神のつながり、水平方向は人間と環境の関係性を表現しているといわれる
ミナレットの垂直方向は人間と神のつながり、水平方向は人間と環境の関係性を表現しているといわれる
礼拝堂のドーム天井。緑色の部分はアラビア語を美しくデフォルメしたカリグラフィで彩られている
礼拝堂のドーム天井。緑色の部分はアラビア語を美しくデフォルメしたカリグラフィで彩られている
内部を歩くと、アーチ型のデザインが目に入る。これは、楔形の素材を積み重ねて空間をつくるイスラム建築の代表的な技法
内部を歩くと、アーチ型のデザインが目に入る。これは、楔形の素材を積み重ねて空間をつくるイスラム建築の代表的な技法
スルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャーモスク(ブルーモスク) Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Mosque (Blue Mosque)
KLセントラル駅より車で約30分 ※内部の見学はモスクのスタッフの同行が必要です。受付で見学希望とお伝えください。

壮麗な建築美と背筋がスッと伸びるような静かな祈りの空気に包まれる場所。日常のあわただしさがふと消えるような特別な時間を体験できることでしょう。

1日で2つのモスクを効率よく巡るもよし、1ヵ所でゆっくりするのもよし。クアラルンプールからのアクセスも良好なので、初めてのマレーシア観光でも外せないスポットです。記事の写真だけでは伝えきれない圧倒的なスケール感と色彩をぜひみなさんの目で確かめてください。

 

 

文・写真

古川 音 (マレーシア食文化ライター)

WAU マレーシア文化通信〈ワウ〉 https://hatimalaysia.com/

マレーシア
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