ASEANへのやさしい旅50
-マレーシア編ー
ASEANへのやさしい旅 50 について
日本ASEAN友好協力50周年を記念して、 ASEANへのやさしい旅 50のアイデアをご提案します。政府観光局のご協力をもとに、東南アジアの「やさしい」コンテンツを、「知る・感じる」「遊ぶ」「泊まる」「食べる」「買う」などのカテゴリーに分けてまとめました。ASEANの魅力を新たな視点で発掘してください。
知る・感じる/ クアラルンプールの歴史と絶景聖地を巡り、異文化の融合に触れる マレーシア
近代的なイスラム建築の摩天楼に彩られた首都クアラルンプール。その郊外にはマレー、中国、インドの多民族文化と自然とが美しく調和し、歴史と絶景を感じられるスポットが点在しています。
4億年の時を刻むヒンドゥー教最大規模の聖地「バトゥ洞窟」は、272段の階段を上った先にある大鍾乳洞内の寺院、極彩色を纏った神々の像が旅人や巡礼者を出迎えます。
色彩豊かなランタンが幻想的な「天后宮」は東南アジア最大級の中国寺院。
さらにクアラルンプールの南、プトラジャヤにある「プトラモスク(ピンクモスク)」はアラベスク模様のドームが美しく、湖に映る姿はまるでおとぎの国の宮殿のよう。天然の花崗岩で造られた上品なローズピンクにもため息がこぼれます。
せっかくなら青と白のコントラストが映える「スルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャーモスク(ブルーモスク)」など、イスラム建築の最高峰ともいえるモスクの数々も必訪です。
遊ぶ/「ハート2ハート」でオランウータンの置かれている背景と保護活動に触れる
ボルネオ島とスマトラ島の熱帯雨林にのみ生息するオランウータンは、マレー語の「Orang Hutan(森の人)」が語源。ヒト科オランウータン属に分類される森の仲間たちですが、森林伐採や農地開拓、気候変動などによる生息域の減少、違法な密猟などによって、その個体数は過去100年間で全体の約80%も消失し、現在は絶滅の危険性が最も高い「近絶滅種」に指定されています。
そんななか、ボルネオ島北部サラワク州には生息地を失い、親ともはぐれ、ケガをして心身が傷ついているオランウータンを保護し、一定期間飼育したあと野生に帰すためのリハビリテーション施設がいくつもあります。
そこではレンジャーと一緒に清掃活動や食事の準備を手伝ったり、専門家からオランウータンの生態や環境問題について学べる「ハート2ハート」のようなプログラムが人気。セメンゴワイルドライフセンター、マタンワイルドライフセンターなどでは、半野生のオランウータンを間近で観察できる機会も。
泊まる/自然への敬意が随所に散りばめられた極上リゾート「ザ・ダタイ・ランカウイ」
ランカウイ島はマレー半島西海岸、アンダマン海に浮かぶアジア屈指の極上リゾート地。ザ・ダタイ・ランカウイはこのエリアでもひときわ美しいダタイ湾に面し、原始の熱帯雨林に溶け込むように佇むラグジュアリー&サステナブルな老舗リゾート。
すべての客室から緑豊かな熱帯雨林を眺められ、ビーチに面したヴィラではアンダマン海と島々の壮大なオーシャンビューを独り占め。
自然と人との共存を目指す取り組みも徹底され、ゲスト向けには廃材となったキャンドル、石鹸、ハギレ布やシーツのアップサイクルを体験できるプログラムも。
せっかくなら、ホテル専任の動植物学者と太古の原生林を巡るトレッキング、海洋生物学者と巡るビーチウォークに参加するのも、忘れられない感動体験に。
食べる/マレーシアの大自然に感謝を込めて、「デワカン」の料理に舌鼓
買う/ プナン族の伝統手織りバック
ボルネオ島サラワク州に暮らす先住民の一つ、プナン族はマレーシアで最後ともいわれる狩猟採集型の遊牧民族。もともと熱帯雨林のジャングルに暮らしていましたが、森林伐採の広がりによって狩猟生活を続けることが難しくなり、生活難に陥っている人々も。
そこで困窮したプナン族を支援しようと創立されたのが、フェアトレードNPO団体「Penan Women Project」。もともと伝統的な織物を作っていたプナン族の女性は手先がとても器用で、鮮やかな色使いと美しい柄模様を織り上げながら、個性的なカゴバッグをハンドメイド。マレーシアのお土産としても人気が高まっています。