新旧が調和する賑やかな首都
ビエンチャンの必訪スポット7
1560年にルアンパバーンからの遷都により、ランサーン王国の都となったビエンチャン。首都らしい賑わいがある一方、歴史ある見どころや滔々と流れるメコン川の美しい自然にも恵まれ、どこかのんびりとした街歩きが楽しめるのが魅力です。ビエンチャンの歴史や生活に触れる、おすすめスポットを紹介します。
タートルアン
仏教国ラオスのシンボルともいえる黄金の仏塔。3世紀頃にインドからの使者がブッダの胸骨を納めるために建立したと伝えられていますが、その起源は定かではありません。その後、ランサーン王国最盛期の1566年にセタティラート王が再建に着手。この王の像が入り口正面に立っています。1828年にシャム(現在のタイ)の侵攻により損傷しましたが、1936年に修復され現在に至っています。
ハスの花をモチーフにした外周85メートル、高さ45メートルの仏塔は三層構造で、優美な方形の塔頂部が印象的。かつては塔の四方に寺院がありましたが、現在は北と南の2寺院のみが残っており、南寺院の黄金の寝釈迦仏は写真スポットとしても人気があります。
パトゥーサイ
一直線の大通りに省庁や国際機関の建物が並ぶランサーン通りの中心に立つ戦没者記念塔。1967年にパリの凱旋門を模して造られたもので、均整のとれたヨーロッパ建築にラオスの意匠を融合させた美しい姿が印象的です。かつては記念塔を意味する「アヌサワリー」と呼ばれていましたが、現在はパトゥー(門)・サイ(勝利)と呼ばれています。内部の階段を上って塔上部に出れば、メコン川に沿って広がるビエンチャンの街並みを一望することができます。また、門の天井には仏教を守護する神々の姿を描いた美しいレリーフが施されており、こちらも必見です。
ワット・ホーパケオ
ルアンパバーンからビエンチャンへの遷都の後、王国の守護神エメラルド仏を安置するために1563年に建立された寺院。1779年に勃発したシャムとの戦いの際にエメラルド仏は持ちさられてしまい、現在はバンコクのワット・プラケオに安置されています。当時消失した建物は1936年にフランスによって再建され、国内各地から集められた仏像などの宗教美術品を展示する博物館になっています。
ワット・シームアン
1563年にセタティラート王の命により建造された寺院。建設時にシーという若い妊婦が自ら人身御供となって難工事を乗り越えたという伝説が残っており、寺院名のシームアンは「シーの街」を意味しています。地元の人々にとても人気がある寺院で、特に女性の参拝者が多い寺院として知られています。
ワット・シーサケート
1551年にセタティラート王により創建されたと伝わる寺院で、現在の建物は1818年(または1824年)に再建されたものです。ラオスでは幾多の戦乱により貴重な建造物が破壊され、新しい様式で再建された例が少なくありませんが、この寺院は創建時の様式を保っているという点でビエンチャン最古の寺院とされています。
建物を覆うような大屋根が特徴のルアンパバーン様式とは異なる、広縁風の回廊を巡らせた典型的なビエンチャン様式の建築が見どころ。また、美しい建築とともに本堂内部や周囲の回廊に並べられた幾多の仏像も見ごたえがあります。
タラート・サオ
ビエンチャンで最大規模を誇る総合市場。場内には日用品から衣類、電化製品、宝石などあらゆるものが揃い、ラオス土産で人気の織物なども購入できます。もともとは朝市でしたが、現在は8時から17時頃まで営業。2階建ての旧棟に加えて2棟の大型モールも新設され、清潔なフードコートが旅行者にも人気です。
また、生鮮食料品は道を挟んだタラート・クアディンにあり、地元の食文化にふれることができるほか、屋台や食堂でローカルグルメを楽しめます。
友好橋
ビエンチャン市街の南東20㎞ほどの場所にある、タイとラオスを結ぶメコン川初の橋。全長1174m、幅13mほどで、オーストラリアの援助によって1994年4月に完成しました。両国の国境は外国人旅行者にも開かれていて、バスや鉄道を使った陸路での国境越えが可能です。