ベトナムの世界遺産

フエの建造物群
文化遺産

1802年にベトナムの首都となったフエは、1945年まで阮(グェン)王朝の政治、文化、宗教の中心でした。風格ある歴史的建造物の間を流れるフォン川が、フエの美しさをより印象的にしています。

ホイアン
文化遺産

ホイアンは15世紀から19世紀に栄えた東南アジア貿易港のなかでも非常にいい状態で保存された町です。建物や通りには、国内外の影響が見受けられ、町全体の雰囲気を独特のものにしています。

かつて日本人町があり、16世紀末には日本人橋が架けられました。

ハロン湾:カットバ群島
自然遺産

トンキン湾のハロン湾には、約1,600の島や小島があり、石灰岩の柱が壮大な海景を形成しています。

ハロン湾には多数の石灰岩の島々があり、海からそびえ立つ石灰岩の柱は、侵食された切り欠き、アーチ、洞窟とともに、絵のような美しい景観を作り出しています。ここには7つの主要な生態系があり、ゴールデンヘデッドラングール(Trachypithecus poliocephalus)、カットバトカゲモドキ(Goniurosaurus Catbaensis)、コツメカワウソ(Aonyx cinerea)などの絶滅危惧種が生息しています。

すでに世界自然遺産として登録されているハロン湾の登録範囲をカットバー群島まで拡張し、「ハロン湾・カットバ群島」として2023年に再登録されました。

Photo by Oleh_Slobodeniuk/Getty Images

ミーソン聖域
文化遺産

4世紀から13世紀にかけて、現在のベトナムの海岸部に、インドのヒンドゥー教の影響を受けた独自の文化が開花しました。長い間チャンパ帝国の政治的・宗教的中心だったこの地には、その文化の残した素晴らしい寺院の跡などがあります。

フォンニャー・ケーバン国立公園
自然遺産

フォンニャー洞窟内部
フォンニャー洞窟入口

ラオス国境まで続く、広大で変化に富んだ森林におおわれた高原カルスト地形は、地理学的に非常に多様で、65キロにもわたる洞窟や地底川は壮観です。国立公園のほとんどは熱帯林におおわれ、土地特有の生物が生息していて、事前調査では461種類の脊髄動物を確認しています。

写真提供:世界自然遺産製作委員会

タンロン遺跡
文化遺産

タンロン遺跡は、旧ハノイ城跡周辺とタンロン城跡をあわせたエリアを指し、7世紀から19世紀頃にハノイの行政中心地だった場所です。ベトナム最初の長期王朝を築いた李太祖(リー・タイトー)が1010年に今のハノイへ遷都を行った際、1匹の黄金の龍が現れたことから、都をタンロン(昇龍)と名付けたことに由来します。

Photo by Craig Hastings/Getty Images

ホー王朝の城塞
文化遺産

風水の原理によって建てられた14世紀胡(ホー)王朝時代の城塞は、14世紀後半のベトナムにおける朱子学の開花と、その東アジアへの広がりを物語っています。この城塞は、風水の原理によって、マー川とブオイ川の間に広がる平野、トゥオン山とドン山の交わる風光明媚な場所に位置しており、東南アジアの新しい都のスタイルの顕著な例と言えるでしょう。

Photo by Trịnh Ngọc Đại/Getty Images

チャンアン名勝・遺跡群
文化遺産/自然遺産

チャンアン名勝・遺跡群は自然・文化の複合遺産としての登録です。

紅河デルタの南岸に 位置するチャンアンは石灰岩でできたカルスト地形の山頂の壮大な景観で、中には沈没し たものもありますが、ほぼ垂直の崖に囲まれた渓谷が広がっています。全域に点在する高地にある洞窟を探検すると、3万年に遡る人類の活動の形跡を考古学の面で観察することができます。この山岳が狩猟採集民、気候や環境の変化などに、どのように対応してきたかが見受けられます。

敷地内には村や聖域とともに、10-11世紀の間にベトナムの首都であったホアル―や、寺院、パゴダ、水田地帯もあります。

Photo by Tran Vu Quang Duy/Getty Images

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