世界遺産の古都を歩く!
マラッカ歴史散歩
15世紀にマレーシア初の王朝が成立し、東西貿易の要衝として栄えたマラッカ。中国からの移住者や、この地を支配したヨーロッパ列強国とマレーの文化が融合し、独特の文化が育まれました。世界遺産にも指定された美しい古都の歴史を物語るスポットを訪ねてみましょう。
オランダ広場
オランダ建築様式の建物が集まっているのがオランダ広場です。なかでも1753年に建てられたキリスト教会は必見。高さ30mの天井の梁は建設当時のままで、継ぎ目のない1本の木から造られており、組目にも釘を使っていないという高度な建築手法で建てられています。
スタダイス
1650年にオランダ総督公邸として建造された建物で、現在はマラッカ歴史民俗博物館として一般公開されています。マラッカ王国時代や、ポルトガル・オランダ・イギリスの統治時代など、マラッカの歩んできた歴史や文化に関する資料を展示。建物は東南アジア最古のオランダ建築といわれています。
セントポール教会
ポルトガル人により1521年に建てられたカトリック教会です。教会の前にはフランシスコ・ザビエルの像が立っていますが、彼はここから日本にキリスト教を布教するために旅立ったといわれています。
サンチャゴ砦
1511年にポルトガルの総督が建設し、その後オランダ統治時代には要塞として使用されるなど、西欧支配を物語る遺構です。要塞として使われていた当時は高い塀で囲まれていましたが、19世紀にイギリスが防壁を破壊。現在は石造りの門と大砲だけが残っています。
スルタンパレス
15世紀に繁栄したマラッカ王国時代の王宮を模した博物館で、セントポールの丘の麓にあります。館内では当時の国王に謁見する使節の様子の再現や、マレーシア各州の民族衣装などを見学できます。
ババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館
19世紀後半に建造されたプラナカンの邸宅をそのまま利用して博物館として公開。館内では華やかな色彩の調度品をはじめ、独自の文化を育んできたプラナカンの当時の暮らしぶりを伝える品々が展示されています。
青風亭(チェン・フーン・テン)
青風亭は1646年に建てられたマレーシア最古の中国寺院です。福建省や広東省など、中国南部の建築様式が取り入れられており、本堂の建築資材や法具類は中国から持ち込まれたもので、建設当時ままといわれています。屋根に施された陶器の装飾も見事です。
ジョンカー・ストリート
ハン・ジェバット通りの通称が「ジョンカー・ストリート」で、オランダ統治時代に造られた通りです。オランダ語で「商業」を意味しており、現在もみやげ物店やレストラン、カフェが立ち並び、マラッカを代表する繁華街として賑わっています。土・日曜はナイトマーケットも開催。
マラッカタワー
マラッカの街を360度見渡せる回転式の展望タワー。地上からタワー先端の80mまでゆっくりと上昇し、回転しながら下降します。展望スペースはガラス張りになっているので、世界遺産の街並みやマラッカ海峡など眺めが抜群です。
マラッカグルメ
中国料理をベースにココナッツミルクやスパイスを使って作るニョニャ料理や、ポルトガル人と地元民の婚姻により生まれた「クリスタン」と呼ばれる人々に伝わるクリスタン料理が有名です。ほかにもボール状のご飯で提供されるチキンライスボール、串刺しにした魚や肉、野菜をピーナッツ味のスープで茹でたサテーチュルップといったマラッカならでは料理が味わえます。