絶対に外せない!本場のマレーシア料理
世界有数の多民族国家として知られるマレーシアは、グルメシーンでも「アジアの縮図」が存分に楽しめる国。マレー系、中国系、インド系の料理に加えて、それらが融合することで生まれた独自の料理は、アジアの食文化の奥深さを感じさせてくれます。
ナシレマ
ココナッツミルクで炊いたほんのり甘いご飯。朝食に人気のメニューで、さまざまなおかずと一緒にいただきます。定番の付け合わせは、豆類や小魚フライ、ゆで玉子、キュウリで、ピリ辛のサンバルソースが添えられます。ランチならフライドチキンやサテなどの肉類が盛られたタイプもおすすめです。
ナシゴレン
マレーシア風チャーハン。ご飯と玉子、細切れの野菜を炒めて作るのは日本と同じですが、味付けに小エビを発酵させて作るブラチャンというペーストや甘く濃厚な醤油が用いられるのが特徴です。肉や野菜のおかずが一緒に盛られたワンプレートタイプが一般的で、トウガラシやライム汁で作るサンバルソースを加えて味を調整します。
また、ご飯の代わりに中華麺を使ったマレーシア風の焼きそば「ミーゴレン」も定番料理です。
サテ
肉の串焼きのことで、鶏肉、牛肉、羊肉など種類があります。肉の種類ごとに漬けダレが異なり、鶏肉はやや甘めのカレー風味、牛や羊はピリッとスパイスが利いています。甘いピーナッツソースを付けて食べるほか、サイコロ状にカットしたご飯が添えられることもあります。日本の焼き鳥と比べて小ぶりなので、5本あるいは10本単位での注文が一般的です。
ラクサ
マレーシアの国民食ともいわれる麺料理で、プラナカンとよばれる中国系移民によって発展したニョニャ料理の代表メニューです。地域によってさまざまなスタイルがありますが、定番はココナッツミルクとサンバルをたっぷり使った辛くて濃厚なスープが特徴のニョニャ・ラクサ。麺は太めの米麺が一般的ですが、小麦麺を使ったものもあります。
ペナン島やマレー半島北部では、タマリンドで酸味を利かせたスープに米の押し出し麺を合わせたアッサム・ラクサの方が一般的。ボルネオ島では、極細の米麺を使い、エビ、鶏肉、生モヤシ、錦糸玉子などの具がたっぷり入ったサラワク・ラクサが人気です。
海南チキンライス
鶏油で炒めた米を鶏スープで炊いたご飯と、ゆでた鶏肉、鶏スープがセットになった料理。東南アジア一帯で人気のメニューで、マレーシアでは辛いチリソースと濃厚な醤油ダレの二種類のタレで楽しむのが一般的です。
ゆで鶏のほかにローストチキンやフライドチキンを選べたり、ご飯がボール状に丸めてあったりと、地域や店によりさまざまなスタイルがあります。
カリーカピタン
タマネギの甘みと各種スパイスの奥深い味わいが特徴のチキンカレー。辛さは控えめで、ご飯はもちろんパンと合わせてもおいしくいただけます。ペナン発祥のニョニャ料理といわれ、諸説ありますが、かつてヨーロッパ人の船長(カピタン)がこの料理を気に入ったことが名前の由来といわれています。
サンバルウダン
エビ(ウダン)を辛いサンバルブラチャンソースで炒めた、マレーシア風のエビチリ。タマネギやピーマンと炒めたマレー風、辛さと酸味が利いたニョニャ風などのタイプがあります。
オタオタ
魚の切り身をハーブやスパイス、ココナッツと一緒に葉で包んで蒸し焼きにした料理。魚のすり身にハーブ類を混ぜたものも一般的で、滑らかな口当たりが人気です。
スチームボート
出汁スープに肉やシーフード、野菜などがたっぷり入ったマレーシア風寄せ鍋。具はチリソースや醤油ダレなどに付けて味わい、最後は麺と卵を入れて楽しむのが定番です。
バクテー
豚肉を漢方と一緒に煮込んだスープ料理で、主に中国系の人々に親しまれています。漢字では「肉骨茶」と書き、解体して余った骨つき肉を使ったことが由来とされています。漢方スープはご飯にかけて、肉はトウガラシ入りの醤油につけて食べるほか、油条(揚げパン)をスープに浸して食べることもあります。もともと朝食メニューとして広まりましたが、現在は深夜まで営業する店も多く、夜食としても好まれています。