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民族別ローカルグルメ15選
スパイスが香るカレー、ジューシーなゆで鶏。これらの料理は、マレーシアの民族性と深く関わっています。カレーはインド系、ゆで鶏は中華系の料理で、それぞれの嗜好やルーツが反映されたものなのです。料理を選ぶとき、どの民族の味かを意識すると、一見バラバラに見える料理もすんなり理解することができ、多民族国家マレーシアらしさを食から体験することができます。そこで本記事では、民族別おすすめローカルグルメを計15品ピックアップしました。
マレー系の料理、ベスト4
人口の約6割を占めるマレー系の料理は、ココナッツミルクとスパイスがうみだす濃厚なコクと香りが特徴。トウガラシの辛味もあり、暑い気候によく合う味です。

〇 ココナッツ香るご飯「ナシレマッ」
ココナッツミルクで炊いた香りのいいご飯に、甘辛味のサンバルソースとおかずを混ぜて食べる料理です。香り、味覚、食感の多様さが楽しめる一皿。マレー系の料理ですが、民族の垣根を超えて、マレーシア人みんなに親しまれている国民食です。
ナシレマッ/Nasi Lemak

〇 串焼きの肉料理「サテー 」
スパイスで下味をつけた肉を串焼きにし、コク深いピーナッツソースにつけます。肉は小ぶりで、10本、20本単位で注文するのが一般的。ひとりで100本食べた!と武勇伝のように語るマレーシア人も結構います。
サテー/Satay

〇 辛味ダレの焼き魚「イカンバカール」
ターメリック味、または自家製のサンバルを塗ってバナナの葉で包み焼きにした焼き魚です。どちらも、ほどよい辛さのタレや味付けで、ご飯がすすみます。マラッカやコタキナバルなど海辺の町でよく食べられています。
イカンバカール/Ikan Bakar

〇 じゃがいも入りのパイ「カレーパフ」
カレー味のじゃがいもを薄い生地で包んで揚げたパイ。朝食や小腹が空いたときに食べるおやつです。日本のカレーパンぐらい人気のある料理で、ベーカリーや専門店で販売されています。料理好きが家で作ることもあります。
カレーパフ/ Curry Puff
中華系の料理、ベスト4
鶏や海老のだし、ときに漢方の香りのある滋味深い味。スープありから汁なしまで驚くほど多様な麺料理も、中国ルーツ。辛味ダレが添えられていて、味変できるのはマレーシア流です。

〇 みんな大好き「チキンライス」
ゆで鶏とそのゆで汁で炊いたご飯のコンビ。酸味のあるチリソースをかけて食べます。絶大な人気を誇るローカルグルメで、店先に丸鶏をつるした専門店は、マレーシア全土で見かけます。手際よく鶏を解体し、皿に美しく盛りつける料理人の技は見事。
チキンライス/Chicken Rice

〇 元気になる豚肉のスープ「バクテー」
滋養強壮に効果があるといわれる漢方スープで、豚肉をやわらかく煮込んだ料理です。漢方といってもクセは強くなく、ゴクゴク飲むことができます。中華系のファミリーは、休日のブランチをバクテー店で過ごすことがよくあります。
バクテー/Bak Kut Teh

〇 海老尽くしの麺料理「プロウンミー」
海老の香りとうま味を味わえるスープ麺で、海老好きにはたまりません。麺を選べる店では、ビーフンと卵麺の2種をミックスするのがおすすめ。とくにペナン人のソウルフードで、ホッケンミーと名を変えて親しまれています。
プロウンミー/Prawn Mee

〇 醤油系タレの汁なし麺「ワンタンミー・ドライ」
コシのある細麺に、醤油と香味油で作るタレをあえた麺料理。暑い気候下でもつるっと食べられる味です。欠かせないのが、叉焼と酢漬けの青唐辛子。甘い叉焼と辛いトウガラシのアクセントが絶妙で、どんどん食べすすめてしまいます。
ワンタンミー・ドライ/Wantan Mee Dry
インド系の料理、ベスト4
南インドからの移民が持ち込んだ味が多く、ロティなど粉物の軽食を手軽に食べることができます。インド系の人口比率は7%。しかし食堂の数は多く、みんなカレーが大好きです。

〇 カレーで食べる薄焼きパン「ロティチャナイ」
小麦粉で作る平たいパンをカレーソースで食べます。薄くのばした生地を層にして焼くので、外はさくっ、中はもちっとした食感。プレーンのほか、卵、玉ねぎ、バナナなど具入りも人気。つけあわせのカレーソースも香り豊かでおいしいです。
ロティチャナイ/Roti Canai

〇 ミンチが詰まったパイ「ムルタバ」
カレー味のミンチ肉をロティチャナイの生地で包んだもの。カレーソースをかけて、中の肉とダブルでカレー風味を楽しみます。ちなみに、ペナンの人気店は、断食月になると1日に約700個も売れるそう。断食明けの夕飯としても好まれています。
ムルタバ/Murtabak

〇 芳醇な香りのご飯「ナシ・ビリヤニ」
香り豊かな炊き込みご飯。スパイスの香り、パラッとしたライスの食感が、常夏の気候にぴったりです。インドのビリヤニと同じ料理ですが、頭に「ナシ(ご飯)」とつくメニューがあり、これは左の写真のようにおかずと一緒に食べます。
ナシ・ビリヤニ/Nasi Biryani

〇 うま味が凝縮「タンドリーチキン」
おなじみタンドリーチキンは、インド系料理の人気メニュー。柑橘をしぼったり、生の玉ねぎのスライスを添えてさっぱりさせて食べます。宗教上の理由で右手だけを使い、器用に骨から身をとって食べるマレーシア人の姿にも注目。
タンドリーチキン/Tandoori Chicken
ニョニャ料理、ベスト3
中国とマレー半島の食文化が融合したニョニャ料理。中華系の調味料や食材に、南国のハーブや香辛料を巧みに組み合わせた繊細な味。マラッカ、ペナンで発展した独自の食文化です。

〇 スパイスで煮込んだ肉料理「ルンダン」
多数のスパイスとココナッツミルクで煮込んだ肉料理です。鶏肉、牛肉、羊肉のルンダンがあり、なかでも鶏肉のルンダンは家庭で作るほどポピュラー。牛肉は祝いの席の定番です。ルンダンはマレー系の料理としても親しまれています。
ルンダン/Rendang

〇 コクまろのスープ麺「ニョニャラクサ」
ニョニャ料理を代表するココナッツミルクベースのラクサです。レモングラスなどのハーブをペーストにし、海老や鶏だしを重ねて作ります。味の決め手は、辛味調味料のサンバル。辛みやコクでその店ならではのこだわりを表現しています。
ニョニャラクサ/Nyonya Laksa

〇 ココナッツミルクのかき氷「チェンドル」
緑色のにょろっとしたトッピングは、緑豆を練って作るチェンドル。見た目は個性的ですが、つるっとした食感は、かき氷によく合います。香りのいいフレッシュなココナッツミルクとコク深い椰子砂糖シロップの相性は抜群で、一度食べればハマります。
チェンドル/Cendol
こんなふうに、どの民族の味かを意識すると、店選びも楽になりますよ。
そしてもうひとつ大事なのは、これらは、インド料理でも中国料理でもなく、すべてマレーシア人にとっての自国の味だということ。さまざまな民族の味が大事にされ、それらが同じマレーシア料理として楽しまれているのが、マレーシアという国。その豊かさを、食から体感してみてください。




